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メールマガジン「オルタ」147号(2016.3.20)

◎気をつけたい!! 安倍・管的だましのテクニック
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【オルタの視点】 

安倍・菅的「だましのテクニック」            羽原 清雅  

安倍首相が突然のように、沖縄・辺野古の基地建設工事の中止を言いだした(2016年3月4日)。対決の続いてきた国と沖縄県とが和解して、国は工事を中止し、県側も訴訟3件を取り下げることにした。穏やかな打開、を思わせる「善政」である。 


【オルタの視点】 

安倍首相の「驚きの言説」を知っていますか~国会会議録のなかの「政治権力と放送メディア」めぐる論戦から                                               浜谷 惇

安倍内閣のジャーナリズムにたいする威圧がつづいている。仕掛けは、安倍晋三首相が2014年総選挙告示直前の11月に出演したTBSテレビ「NEWS23」で、番組の編集に苦情を呈したことに始まった。この苦情発言の直後から自民党もテレビ各社に要請書を手渡したり、幹部を呼びつけて事情聴取したりする言動を繰り返すようになった。


【オルタの視点】    

距離感の無い者たちの双方向性高市発言を巡るメディア論〜                                  大原 雄

私がかつて働いていた職場では、もう2年間もグロテスクな価値観の持ち主がトップの座に居座っている、と私は認識している。定年後、フリーのジャーナリストとして活動を続けているが、「元の職場は?」と聞かれるたびに、職場名をあげるのに、以前は感じなかった羞恥感に襲われるようになった。


【オルタの視点】 

民進党の政権復帰と両岸関係安倍政権の台湾カードを懸念(上)                               岡田 充

◆◆ 章念馳がみる台湾と国際関係  中国の上海を3月初め訪れ、台湾問題や東アジア情勢の専門家(写真1)と意見交換した。最大の関心事は台湾の政権交代。5月20日にスタートする蔡英文・民主進歩党(民進党)政権への中国の対応と、それが両岸関係にどう影響するのかである。両岸関係は足踏み状態が続く日中関係だけでなく、対立局面が目立つ米中関係にも影響を及ぼす。つまり東アジア情勢全体が様変わりする可能性がある。


【オルタの視点】 

シールズとは何か                    元山 仁士郎

「おまえ誰だ」という方もいらっしゃると思うので、自分がどういう者なのか、どういう立ち位置にあるのか、どういうふうに SEALDs に関わったのかをお話しします。SEALDs とは何か、ということですが、これは本当に SEALDs のメンバーひとりひとりが違う見解を持っていると思うのです。その中で、自分が話せることとか、事実関係のようなものをお話ししたいと思います。


【オルタの視点】 

フランスと失業問題                  鈴木 宏昌

11月の連続テロ事件の余韻が冷めない12月初めに非正規雇用の問題でフランスの労使関係者や研究者とヒヤリングする機会を得た。知り合いの若手研究者を助ける研究協力者の予定だったが、研究者の所属する厚労省の研究所は、パリの治安が心配と云う理由で出張許可を出さず、私の友人は、とうとうパリには来る事ができなかった。大体、テロ事件のような突発的事件の直後は警備が厳重になり、むしろ安全である。友人の研究者の代理で訪問した労働省などの官庁の入り口では、手荷物検査が導入されていた。街の要所には、自動小銃を持った数人の兵士が組をなし、パトロールしているので、結構緊張感があった。


【オルタの視点】 

平等主義がカムバックする理由不平等と近代化の罠から脱出する時—                            初岡 昌一郎

アメリカの国際問題専門誌として世界的に影響力を持っている『フォーリン・アフェアーズ』2016年1/2月号が、「不平等と — 原因は何か、なぜそれが問題か、何をなしうるか」というタイトルで特集を組んでいる。これには、アメリカ人論者だけでなく、フランスン人とイギリス人の学者を含む6人が寄稿している。


【沖縄の地鳴り】     

『花は咲けども』                   影法師

原子の灰が 降った町にも   変わらぬように 春は訪れ   もぬけの殻の 寂しい町で   それでも草木は 花を咲かせる   花は咲けども 花は咲けども   春を喜ぶ 人はなし   毒を吐きだす 土の上   うらめし、くやしと 花は散る

「和解」は決着に非ず辺野古外しで選挙戦勝利を目論む   大山 哲

安倍首相は3月4日昼、突如「辺野古の工事を中断し、代執行訴訟を取り下げる」と、福岡高裁那覇支部の和解勧告を受け入れ、県と合意したことを発表した。たまたまテレビのテロップで見た瞬間は「何が起ったのか」と判断しかねて、正直驚いた。

これが酷薄アベ流「ダ・マ・シ・ウ・チ」澤藤統一郎の憲法日記                               澤藤 統一郎

今日(3月7日)午後、石井啓一国土交通相が、県の埋め立て承認取り消しは違法だとして翁長雄志知事へ是正を指示する文書を郵送した。

辺野古新基地関連ブログ辺野古新基地反対の記録 2016年3月          

辺野古現地をはじめ、今や全国に辺野古反対の動きがひろがっている。それを象徴するのが、インターネット上に見るブログの数である。一見するだけで100以上のブログが存在する。すべてを見ることは不可能だが、今後、紙上で紹介していきたい。以下に沖縄県内と三重県などのブログを紹介する。

沖縄で今、何が起きているか?三上智恵監督の映画『戦場ぬ止み』

辺野古新基地反対の座り込みが始まったのが2014年7月7日。あれから600余日を経た。友人の一人から、沖縄の映画を観に行こうと誘われた。沖縄の著名な女性監督で「標的の村」を作った方だと聞いた。辺野古のことを撮った作品をということで興味を持った。

宜野湾の敗北(下)〜環境問題の軽視〜       国際法市民研究会

翁長知事が会長を務め、米軍基地のある26市町村の首長で組織する「沖縄県軍用地転用促進・基地問題協議会(略称「軍転協」)」は2015年2月、政府に対し「基地から派生する諸問題の解決促進に関する要請」をした。水源や土壌の汚染防止に力を入れているのは、それが健康被害や海洋汚染の原因になるためだ。しかしこの選挙では、両陣営とも環境問題を本格的に取上げなかった。 

編集後記と辺野古関連月表 2016.2.18〜3.17

2月から3月にかけての最大の動きは、国と県の取り消し処分をめぐる訴訟が急転し、工事を中止して話し合いを行うという和解が成立したことだ。しかし4日後の4月7日には、国は文書は翁長知事の埋め立て承認取り消し処分は違法だとし、県に対して15日までに埋め立て承認取り消し処分の取り消しを求めている。


≪コラム≫宗教・民族から見た同時代世界    

日本・インド蜜月の背後に横たわるブラック        荒木 重雄

昨年末にインドを訪れた安倍首相は、モディ首相との首脳会談で、日印原子力協定の締結に「原則合意」し、また、ムンバイ・アーメダバード間高速鉄道への新幹線システムの導入など、ODA供与による幅広いインフラ整備に合意した。   唯一の被爆国として核軍縮・不拡散外交をすすめる立場の日本が、NPT(核不拡散条約)加盟を拒みながら核兵器を保有するインドに原発施設や技術を輸出していいのかと問われている原子力協定の「原則合意」じたい問題だが、加えて、防衛装備品・技術の移転や、軍事秘密保持の協定、さらに、米印マラーバル訓練への自衛隊の定期参加なども合意された。 


≪コラム≫中国単信(31)  

ラフィット、ラブホテル、ラーメン             趙 慶春

今年も旧暦新年の大型連休を利用して、中国人が大挙して来日し、「爆買」が話題となっていたが、来日した友人の買物に付きあった際の筆者の感想を一つ。  免税店や都心の外国人がよく訪れる店では、まるで中国にいるような錯覚に陥るほど、中国語の表示や中国語会話能力に優れたスタッフが揃っていて驚かされた。ただ奇異に感じたのは、こうした免税店に並んでいる家電を中心にした数多くの製品が、免税にもかかわらず、一般の店より高いことだった。しかも最新型ではないのだ。どのようなからくりがあるのかわからないが、釈然としない思いを抱いた。


≪コラム≫風と土のカルテ(26)  

「人間らしさ」とはいったい何なのか         色平 哲郎

医療や介護は人と人が助けあわなければ成立し得ない。そのためには「共同体」を維持し、相手を思いやることが不可欠だ。それは「人間らしさ」の証でもあろう。人間はケアし合う存在であるという意味で「ホモ・クーランス」という言い方がなされることもある。>「人間らしさ」とはいったい何なのか  


≪コラム≫大原雄の『流儀  

映画「断食芸人」(足立正生監督作品)グロテスクな「近未来」を描く―        大原 雄

「断食」とは、本来3日以上やるのを「本断食」というそうだが、半日断食、1日断食など美容や健康のためにやるのが流行っているらしい。本断食は、専門家の指導の下に行われないと、危険だというが、本断食の効果は、宿便の排泄だという。しかし、「宿便」とは、なにか、というのが結構難しそうだ。断食の指導者たちの説明に耳を傾けるならば、「体に悪影響を及ぼし兼ねない腸内敗残物」というところか。標記の映画批評に入る前に断食の系譜を簡単に追っておこう。


≪コラム≫槿と桜(20)  

韓国の姓名について(1)               延 恩株

日本では自分の苗字や名前を「氏名」とも、「姓名」とも言って、一般的にはほとんど区別していないように思います。事実、『広辞苑』で調べると、「氏名」の項では“「うじとな」「姓と名」”とあります。「姓名」ではどう解釈されているかというと、“(「かばね」と「な」との意)「苗字と名前」「氏名」”となっています。要するに「氏名」と「姓名」に異なる意味合いはほとんどないことがわかります。 


≪コラム≫【酔生夢死】

武漢のサクラ                    岡田 充

3月初め、中国湖北省の武漢を訪れ、武漢大学で台湾総統選挙について講演した。大学院生や研究者を相手に、ド下手な中国語で1時間の講義を終えたらヘロヘロになっていた。武漢と言ってもイメージが沸かないかもしれない。古くは李白の詩の「黄鶴楼にて孟浩然の広陵にゆ(之)くを送る」の黄鶴楼が有名。「ああ、高校で習ったかも」と思い出しませんか。 


【南アジア情報】

フォーカス:インド・南アジア(2) インドの本田現地子会社での労働争議(1)                       福永 正明

インドで過熱する自動車メーカーの競争について、2016年3月8日付けの朝日新聞朝刊は、「インド、車市場争奪戦 スズキ、首位維持へ高級路線」とのタイトルの記事を掲載した。これによれば、販売が好調なインドにおいてメーカー間の競争が激化し、市場で小型車を中心に47%シェアを占めるスズキが優勢であり、中型車以上が主力のトヨタ自動車はシェア5%にすぎない。


【北から南から】

吉林便り(2)樹海の人バイコフがいたところ       今村 隆一

吉林北華大学の授業は漢語も日本語も2月29日に開始しました。早速、“開門整風(共産党以外の大衆の助言を受け入れて、党内の仕事ぶりや心構えをただす)”という四文字熟語について、いつ頃誰が言ったのか漢語の先生に尋ねたところ、今の中国成立の1949年に毛沢東が呼びかけた、とのことでした。それを聞いて日本も中国も今の政府にこそ求めたい態度と姿勢なのではないかと思いました。 


【「労働映画」のリアル】

第6回労働映画のスターたち・邦画編(6) <小林 聡美>  清水 浩之

《置かれた場所で咲くオンナ 「均等法第一世代」のヒロイン像》 今年は「男女雇用機会均等法」の施行から30年。職場での男女の差別を禁止し、採用・昇進・ 定年などの面でも平等に扱うことを定めた法律によって、日本の女性の働き方も大きく変わっていった。1986年以降、男女の区別なく「総合職」に採用されるようになった「均等法第一世代」も今では50歳前後。管理職に昇進した人もいれば、「寿退社」して家事や子育てに奮闘してきた人もいる。


【書評】

『侵略か、解放か!? 世界は「太平洋戦争」とどう向き合ったか』山崎 雅弘/著  学研 2012年/刊               藤生 健

ゲーム・デザイナーにして戦史・紛争史研究家である山崎雅弘氏の著作。本書が非常に特徴的なのは、戦争の主体として日本(自国)を置くのではなく、また日本対アメリカという視点では無く、十五年戦争に関わった諸外国の視点から各国がどのような視点と思惑から戦争に関わったのかを検証している点にある。


【オルタのこだま】

オルタ146号を読んで                  豊間根 龍兒

1.2016年を展望する/丹羽 宇一郎  言われるとおり中国は巨大になりましたね。とても日本は対抗できない。世界各国がお伺いに行っているのに、日本だけが突っ張っているのは滑稽。北朝鮮の難民問題とは思い至らなかった。ミサイルばかりに目が行っていた。日本のこれから行く方向、信用・信頼・技術。教育に力入れろ。そうですね。将来見なくてはね。有難うございました。 


【異論・同論】

辺野古工事中止と安倍政権日本会議・保守論壇の亀裂広がる〜                                仲井 富

◆争点の明確な県知事選挙では3連敗〜支持率低下で改憲論も封印  内外ともに強権的な安倍カラーで日本政治を壟断しているかに見えるが、安倍政権の基盤は弱点が多い。  一つは今回の安保法案強行によって、改憲派からも憲法違反との抗議が起こり、保守派も含めた安保法案反対闘争にひろがった。ここ二カ月間で各紙の世論調査では支持率も低下傾向で、女性の支持率が極端に低いことも注目に値する。安倍首相は3月13日の自民党大会で、国会答弁で再三意欲を示した憲法改正には一切触れず、夏の参院選に向けてアベノミクスの「成果」を強調した。これまでも選挙前には経済対策を中心に訴え、選挙後に集団的自衛権の行使容認や安全保障法制など肝いりの政策を一気に進める手法を繰り返してきた。改憲論を正面から掲げるのは不利とわかったからだ。
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【自由へのひろば】

多民族国家の共生を考える〜インドネシアへの旅      北岡 和義

8月27日、久しぶりに東南アジアへ向け南下した。バリの空港には同僚の吉田正紀・元日大教授(現非常勤講師)が出迎えてくれた。バンドン工科大、インドネシア教育大での彼の講義が予定されていたが、その前にバリで休養していた吉田に合流する事でインドネシアの旅を決めた。  この国には長年の熱い思いがあった。1976年、シンガポールまで行きジャカルタを目前にして引き返したことがある。この年7月27日、ビルマ、タイを取材していたぼくはチェンマイから夜行バスでバンコックへ戻り、安ホテルで眠っていた。田中角栄が逮捕されたことを朝日特派員・猪狩章の電話で知り朝日バンコック支局へタクシーで駆けつけた。  猪狩に急かされて『朝日ジャーナル』の副編集長をしていた筑紫哲也(故人)に国際電話を入れた。
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【読者日記——マスコミ同時代史】(27)

2016年2〜3月                     田中 良太

◆◆ 3月11日で東日本大震災・福島第1原発事故5周年を迎えた。今回はその報道についての論評を中心にし、その他のニュースについては「寸評」程度にすることにしたい。何といっても東日本大震災は、貞観(じょうがん)地震=平安時代前期の貞観11年5月26日[ユリウス暦869年7月9日、グレゴリオ暦同13日]以来1100余年ぶりの超巨大地震であった。その巨大な天災によって、東京電力福島第1原発事故という人災も加わった複合災害だった。


【旅と人と】

母と息子のインド・ブータン「コア」な旅(20)      坪野 和子

ブータンでの買い物は手ごわい、日本人が恥ずかしい(1)   みなさまへの情報です。朗報なのかどうなのか今のところわかりません。もしもこの夏休みくらいにブータン旅行をお考えでいらっしゃっており、まだ旅行会社を決めていらっしゃらないかたは、もう少しお待ちになったほうがよいと思います。   ブータン・日本国交樹立30周年を記念して、さきの1月21日に「ブータン・日本親善オファー」という企画がブータンの外務大臣と経済大臣より発表されました[註1・2]。期間限定、2016年6月から8月の間に日本国籍を有し、観光を目的とした入国者に対してディスカウントをする、というものです。この期間、現地の太陰太陽暦4月に行われるお寺の行事と中央ブータンでの「松茸祭り」という日本人旅行者向け松茸狩りと食べ放題が主な行事予定です。 


【川柳】                        横 風 人

抑止力 言う者の「野望」 誰れ抑止   出ましたね 本音で爆撃かも 総理ソーリ   格差には 本気度見えぬ アベ自民


【編集後記】                      加藤 宣幸

◎3月11日で震災から5年たつが、今も17万4471人の人々が避難生活を余儀なくされている。安倍首相は11日に記者会見を開いたが、鉄道や高速道路の開通見込みを声高に言うばかりで、今なお避難生活に苦しむ多くの人々に差し伸べる言葉は一言もなかった。それどころか、17万人の中には福島県の原発・震災関連避難者9万7333人が含まれているのにもかかわらず、前日には9日の大津地裁による高浜原発停止仮処分に対して再稼働推進を表明する傲慢ぶりだ。ここに上から目線の安倍政治の正体を見る思いだが、それ以上に問題なのは、マスメデイアから厳しい首相への批判が聞こえてこないことだ。






オルタ出版新刊案内(2015年7月)
革新政治の裏方が語る13章  船橋成幸     1200円     社会党—裏方・表方・市長   早川 勝     1200円     
村山首相秘書官—社会党人生の軌跡  園田原三  1200円     政権と社会党—裏方32年の回顧談  浜谷 惇  1200円     宇宙・霊体・中国   篠原 令  1500円
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■【今月のオルタ動画案内】
YouTube配信 
http://www.youtube.com/user/altermagazine
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