【コラム】
あなたの近くの外国人(裏話)(40)
コロナ禍前の日本語学校の若者の一部は…①
この数か月、あまりにいろいろなことがありました。と…いうよりこの1年、コロナだけでなく。昨年末の骨折入院手術、年明けの隣家の大家、コロナ禍、コロナ影響関連。さらに、このコロナで、在日外国人が思うところがあって、書類申請の見直しとか頼まれました。そして、ゴミ屋敷に住むボーイフレンド(日本語:友達以上恋人未満)の家の片付け・掃除・洗濯ヘルプに東京近郊の自宅から新潟まで3回往来。とにかく忙しかった。
◆ 1.パキスタン・バングラデシュ・ネパール フェイクで入った日本語学校
2019年、昨年の3月・6月・12月…日本の日本語学校に入りたいパキスタン・バングラデシュの学生たちがバタバタと大使館・入管の審査で落ちました。日本側の確かな筋によると、理由は二つ。
「学費を払う親の経済力の証明が信用できない」これは以前からで、日本語学校の担当者によれば、学費を払う人が日本にいて税金を払っていれば、落とされる可能性が減るとのことです。さらにその人が日本人の配偶者だったり、永住権があったりすれば審査に通りやすくなるとのことです。
そして昨年の件では「フェイクが多すぎる。1つの現地校で1つフェイクを見つけるとまとめて落としている。真面目な学生ももろともに」…そして、フェイクの内容は…日本語学習時間150時間以上もしくは日本語試験のJLPT、NAT、JLCTの一番下のレベルを合格しているのが条件なのですが…その条件の書類のいずれかがまたはすべてがフェイクなのでした。
150時間証明は、実際には20時間くらいしか勉強しておらず、その上、習ったのは、ひらがな、カタカナ、一から十までの漢字と日本語学校のオンライン面接対策。証明を出したのは現地校を装ったブローカーです。お金で学習証明をいくらでも出していたのです。しかもその学校はNPOでボランティアを装って運営していました。
証明を審査して返ってきたものを見る機会がありました。週何回・何時間が具体的に記されておらず、学習内容もテキストの名前とひらがな、カタカナ、漢字120字、N5と書かれており、勉強していないことがバレバレでした。日本人の先生の名前とサインがありましたが、その先生は、そこのボランティア活動はしていましたが、日本語を教えていない、なぜ?私はサインした覚えはないと私の知り合いに言ったそうです。
それとNATテストは両国現地で証明を出していたらしく(今はJLPTと同じように日本から)フェイクの証明が作られ、出回って審査の段階でバレてしまったようです。
こんな風にして運よく合格し大使館・入管の審査もまんまと通過して日本に入って日本語学校に入っても、他国の学生との学力差が大きく、授業についていけない。その上、日本語が拙いので、学校からお給料のいいバイトの紹介をしてもらえず、ロジスティックの言葉がいらない梱包や流れ作業の歯車のような仕事を紹介されます。このようなバイトは当然体力的に消耗しますから、自宅での勉強時間が睡眠時間に化してしまいます。成績がいい学生たちは、コンビニ、大量販売店の通訳的な店員、(高級)飲食店などお給料がいいバイトに就けているのに…。
◆ 2.流行みたいな難民申請
平成30年より前にはありがちだったことが…ブローカーに相談する! 相談相手が日本の外国人支援機関であればいいのに! 学生によってそういう機関があることを知らなかったり、入り方が入り方なので相談できなかったり、また日本語しか通じないと決めつけていたりしますが。ブローカーに相談して「難民申請したら?」退学処分などの後に申請をささやくのでした。※言語を見てどんな国からの学生が多いか一目瞭然です。
※出入国管理庁のHP 難民認定申請を考えている留学生の皆様へ(各国語版)
http://www.immi-moj.go.jp/tetuduki/nanmin/nanmin_nintei_ryugakusei.html
あるネパール人の元留学生(帰国)は、「あの頃、難民申請が流行っていたんだ。先輩たちがやってて、じゃあ僕も…ってそういうノリだったんだ。今はすごく後悔している。もう一度日本に行って就労ビザで仕事がしたい。カズコさんが教えてくれた特定技能1号でもいいかも。コロナが終わってネパールで試験が始まったら(介護は実施済み)受けてみる。
あるパキスタン人の元留学生(帰国)は、ブローカーに騙されて難民申請してしまいました。日本語能力試験N5に合格しているので技能実習生に挑戦したいと言っています。来週、日本語の履歴書作成を一緒にオンラインでしましょうと話しています。
(続きます)
(東京ベイインターナショナルスクール顧問)
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