【オルタのこだま】

オルタ130号を読んで

                      豊間根 龍児


○ OBから見た「朝日新聞」謝罪問題:書きにくいことをよく書かれたと思います。傍から見ていても、朝日の袋たたきは目に余る。このように謝る所と主張するところの選別は大切に思う。慰安婦問題そのものの存在を否定するなどはあってならないと思う。

○ 「鳥瞰的」朝日論&○それで良いのか、朝日叩き:こんなことで新聞そのものがダメになるようなことがあってはならない。改めるところは改めて出直してほしい。右派の行動は目に余る。こちらはこちらで行きすぎがあれば、しっかり糾弾して行かなくてはなるまい。

○格差縮小が足踏み:中国の生活水準を、地域別に国で表示しているのは面白い。開発途上国が先進国に対し4.5%の成長格差を維持できたら30年余りでアメリカに追いつくのか。そうしたらどんな世界になるだろう。恐ろしい気もする。が、現実はスローダウンしてきて、今度は300年かかるという。えらい違い。今や所得格差の違いから社会の不安定化を生み出しているという。これには多くの要素が絡んでいるので、安易に経済成長の問題とする考えとは決別すべきだという。社会システム総体として解決する方法もあろうし、何に幸せを見出すか、とか、タイのように「もらうのが当然の権利」というのもありかもしれない。

○チベット人のアイデンティティ:仏教と言っても、いろいろな仏教があるのに驚く。それも御前論争で生き残りが決まるほど違うからビックリする。それでも最後にあるように仏教が民衆の生活そのものになっているのは、時たま見るTV映像でもよく分かる。その深さは格段に違うと思うが、そのあり方は日本の葬式仏教と似ているようにも思う。

○若者よ「島根」で学ぼう:こんな活動をしているのに驚く。生徒が集まらないのは学校にとって、それは深刻な問題だ。その熱心さに打たれる。が、扱っているのが教育だ。それこそ人生を左右する。選ぶ方も受け入れる方も軽い気持ちでは困る。先々まで考えて進めて欲しい。筆者が新宿区の教育委員長というのも面白い。

○日中不動産事情:世界の不動産事業がこんなに違っているのに驚いた。日本の不動産を買うのは「価値保全」という。今でもそうかもしれないが、かっては「北海道の森林買って禿山にされる。」とか「占領される。」とか言っていた。日本の国土が自由に買えるというのは怖い。各国と同じように国土保全になんらかの手を打つ必要があるのではなかろうか。

○パレスチナから来日:パレスチナの母子を守ることは人道的に素晴らしいことだと思う。今後も大いに進めて欲しい。が、イスラエルからすると苦々しいことに思えるのではなかろうか。まずは平和、これなくしては何事も始まらない気がする。どうか人道主義に訴えて平和を取り戻してほしい。

○新作の人形浄瑠璃:歌舞伎以上に知らない。2度ほど見たが、足の運びが妙に印象に残っている。筋書き読むと面白そう。ここから憲法9条読み取るとは、「お釈迦様でも気が付くめえ。」

○韓国のお墓事情:日本も同じような道をたどっているように思う。が、韓国は土葬、土饅頭の墓からの変化だから、その変化の度合いはすごい。それに一族・家族の結束は日本より固いと言われているのに、すごい変わりように驚く。

○すっごーい!:ノーベル賞発表の裏話、面白い!青色発色ダイオードでも「理由分からないが、大変な発見だ。ノーベル賞貰うくらいだから。」で終わっている。「日本人3人受賞」が誤報か!「すっごーい!」

○女王は喉を:英語のニュアンスはさっぱり分からないが、日本では考えられないことだろうな。女王の存在が身近なもので、つい口が滑ったのかな。

○沖縄知事選:沖縄県外移設の選択肢に目覚めた県民は、これで利する者以外は、辺野古移設反対候補者を選ぶに違いない。ここで語られているように、この後どうなるかが問題だ。

○社会党と第二次大戦:回答の前提としての説明は分かりやすい。質問も知りたいことを突いているし、回答も納得の行くものであった。戦争協力者も含めて結党したことがその後の態度に影響したことも分かった。「日本は隣国を友人に持たなければ」というシュミット元首相の忠告は痛い。

○住まいと暮らしを:他人ごとではないのでしっかり読ませていただいた。日本の住宅制度は「戸建て持家」願望に駆り立てる政策によって出来上がっているという。では、外国ではどうなんだろう。戦後はウサギ小屋と言われた。リーマンショックも持ち家に関係していたと思うが・・。

○外国人の研修制度:10数年前の話というが、今でも行われているのではなかろうか。本来の目的に合った制度であってほしい。第3者の監査制度はないのであろうか。

○ミヤンマー通信:すごい数の受刑者および政治犯が居るのに驚きました。でも、矢継ぎ早に釈放されている。それが外交取引に使われているというから恐ろしい。日本人もいつ難癖付けられて拘束されるか分からない。ぼけ老人は安心だろうけれどね。

○フランス便り:日本の労使交渉とはだいぶ違う。政府と交渉しているのだな。非組合員の意志をどうやって交渉者は把握するのだろう。法律で定めるというが、最大公約数的緩やかなものしか決められないのではなかろうか。

○パリに吹いた「東風」:私は大方の方を知らないが、著名な方が多く出て来ているようだ。この方々をご存知の方は、大変興味ある本であろう。

○原発の輸出:本当に何でこんなに輸出にこだわっているのか知りたい。これを分かりやすく説明しているようなので読んでみたい。

○マスコミ昨今:オリンピックの時代を思い出す。新幹線の「ストロー効果」か、なるほど。ソウル支局長事件は、日韓関係を悪化させ、もって安倍政権の支持率アップを狙った、とは驚き。マスコミは「火山登山者は気象庁ホームページの情報に目を通そう。」と呼びかけろ、とはなるほど。

○女性の役割再構築: すごい女史が多く居たことを教えて頂いた。精力的に活動していたんだなあ。やはり、拠り所はキリスト教なんだ。でも、牧師や教師が非難している。著名な男も非難している。女は家に居て欲しいという男のサガだろうか。仏教はせいぜい駆け込み寺ぐらいか。誰でも仏になれるというのに。

○母と息子の旅:日本人旅行者を一目で何回目の訪問か分けられるのは面白い。のれる人、のれない人がはっきり分かれるのだろうか。クラフトセンターへの道のり結構大変なんだ。ケレス・ド・チョーマの伝記、河口慧海の頃でも読めたんだ。西洋系住民は居ないという。みんな墓の下なんだ。日本にも話の止まらない爺ちゃんが居る。
同じだな。

○川柳:私にとって最もしっくりきた句: 献金が それで解った 減税返し

             (筆者は稲城市在住・元団体役員)

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