【第三回 オルタ懇話会のご案内】

「アジア侵略・占領の歴史を振り返る」

 戦後70年の「安倍首相談話」に、集団的自衛権の行使容認のための安保法制強行採決と“疾風怒濤”の夏が過ぎました。歴史観とは、過去の歴史に向き合い現在の自己を相対化し、将来の道を探るための「内発的」なものです。中国や韓国など被害者の声に耳を傾けるのは当然のことですが「ガイアツ」に嫌々答えるべきものではない。「戦後70年」は現実政治の文脈では終わったように見えます。しかし「私」の中では消化しきれていない。そこでオルタは「アジア侵略・占領の歴史を振り返る」と題して第3回懇話会を開きます。靖国史観に詳しい内田雅敏弁護士には『靖国神社から見た侵略と植民地問題』を、日本の香港占領の足跡を調査しているジャーナリストの和仁廉夫氏から『歳月無聲〜香港占領の周辺〜』と題して報告して頂きます。
 内田さんは報告内容について「問題の本質は、憲法20条信教の自由(政教分離)でなく、歴史認識にあります。司法反動と靖国神社の聖戦思想の純化の関連性にも言及します」。和仁さんは「香港軍政を入り口に戦時下の珠江デルタ情勢を通観し、侵略戦争の実相を明らかにします」と述べています。お二人の略歴は次の通りです。

〇内田雅敏(うちだ・まさとし)
 1945年、愛知県生まれ。1968年、早稲田大学法学部卒業。日弁連人権擁護委員会委員を経て、東京弁護士会憲法問題協議会副委員長。花岡事件、香港軍票問題などの戦後補償請求裁判に取り組み、今年8月平凡社新書から『靖国神社参拝の何が問題か』を上梓。

〇和仁廉夫(わに・ゆきお)
 1956年、東京都生まれ。1981年、國學院大學文学部卒業。神奈川県立高校や大手予備校で日本史を教授。1992年、軍票訴訟の準備で香港へ赴き、以後、広東語圏を中心に中国語圏を取材対象とする執筆活動を開始。2000年に予備校を退職し文筆専業。著書に《歳月無聲 一個日本人追尋香港日占史迹》(香港・花千樹出版 2013年)など。

(日 時:2015年10月31日(土曜日)13時30分〜17時(開始時間にご注意ください)
場 所:ちよだプラットフォームスクウェア(本館)501号・502号室
     千代田区神田錦町3-21 TEL:03-3233-1511
     地図:http://www.yamori.jp/access/
交 通:地下鉄東西線竹橋駅2分・神保町駅7分・大手町駅8分、JR神田駅12分
会 費:1000円

申込み:当日の申込みも受け付けますが、事前にメールでお申し込みください。
    メールマガジン・オルタ Email:alter@alter-magazine.jp)

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◎第4回 オルタ・オープンセミナー(懇話会を改称)のご案内(予告)

(日 時:11月21日(土曜) 13時30分〜17時
場 所:ちよだプラットフォームスクウェア(本館)401号室
テーマ:ヘイトスピーチ問題(仮題)
報告者:有田芳生参議院議員・明戸隆浩東工大講師)


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