【沖縄の地鳴り】

「承認取り消しが相当と判断した」

 <翁長知事の記者会見・全文>


 沖縄県の翁長雄志知事は13日、前県政が出した名護市辺野古の埋め立て承認を取り消した。翁長知事は「今後も辺野古に新基地は造らせないという公約実現に向け、全力で取り組む」と述べた。
取り消し発表全文と質問

●取り消し発表全文
 本日、普天間飛行場代替施設建設事業に係る公有水面埋め立て承認を取り消しました。県は、去る7月16日、埋立承認の法律的な瑕疵(かし)を検証する第三者委員会の検証結果報告を受け、関係部局において内容等を精査したところ、承認には取り消しすべき瑕疵があるものと認められたことから、承認取り消しに向けた意見聴取および聴聞の手続きを行ったところであります。聴聞手続きにおいて、沖縄防衛局長から、陳述書が提出されたところですが、聴聞の主宰者からの調書、報告書の内容についても十分に参酌(さんしゃく)して、予定される不利益処分について検討しました。
 その結果、承認取り消しが相当であると判断し、本日付で、沖縄防衛局長に対し、公有水面埋め立て承認取り消し通知書を発出したところであります。今後も、辺野古に新基地は造らせないという公約の実現に向け、全力で取り組む考えであります。

●前知事の埋め立て承認、容認できず
 —9月14日に取り消しの方針を表明してから約1カ月。正式に承認を取り消して率直な感想を。

 「知事就任から約10カ月というところでしょうかね。今日までいろんな形でこの問題は、多くの県民や国民の目に見ていただきながら、今日まできたような感じがしております」
 「なかなか前半、交渉すらできなかったですが、4月ごろから閣僚との意見交換ができるようになって、なおかつ1カ月間集中協議ということで、いろんな閣僚と議論をすることもありました。なかなか意見が一致をせずに、そしてその集中協議が終わったら工事を再開するということでしたので、取り消しの手続きを開始して、本日承認に対して取り消しを行ったところです」
 「思い返してもなかなか沖縄の考え方、思い、今日までのいろんなこと、ご理解をいただけるようなものがなかったような感じがします」
 「これから、こういった裁判を意識してのことが始まっていくが、いろんな場面場面で私どもの考え方を申し上げて多くの国民や県民、そして法的な意味でも政治的な意味でもご理解をいただけるような、そういう努力をきょうから改めて出発していくという気持ちです」(以下の質疑略)

※この記事は 2015年10月13日 13:53 沖縄タイムスから転載したものです。


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