【オルタのこだま】

オルタ143号を読んで

豊間根 龍兒?


◆【オルタの視点】
1.なぜ、ロシアはシリア空爆に踏み切ったのか/石郷岡建
読ませていただいたが正直ややこしい関係で参りました。が、「最大の問題は人々が団結しておらず、近代国家意識がないことである。」なるほど、これでは解決は難しいと思いました。現実はトルコも絡み、ますます混迷。ご説明を頼りにしばらく成り行きを見てゆきたいと思います。

2.南シナ海の米中対立など議論/岡田充
これもいろいろなご説明をいただいたが黒白付けがたい。でもお互い、たとえ自分の領土でも、隣の了承なしに迷惑行為するのは止めて欲しい。北方領土も同じ。上にも関連しますがロシア・トルコの問題と同じく一瞬即発の事態も想定して慎重に事を進めてほしい。

3.日中共同声明の精神に戻ろう/内田雅敏
本当に国立追悼施設が欲しい。遺族会で反対しているようですが、多くの遺族の方は、何のこだわりもなく多くの方に追悼してもらいたいでしょう。あらためて日中共同声明を読んでここまで踏み込んだ声明ができたのに、なぜ後戻りしているのだろうと残念に思います。

4.戦後70年〜知られざる香港・澳門・広東の戦争の記憶〜/和仁廉夫
各地にそれぞれの歴史があるなあ。貴重な映像だ。方々でひどいことをやっている。それが反省もせず罰せられないで今日まで来たことがそもそも踏み間違えた出発点だと思う。

5.急速に高齢化する東アジア/田村光博
人口問題は予測できるだけに恐ろしい。一人っ子政策で日本以上に高齢化のスピードは速いだろう。それに規模が格段に違うから大変だろうな。老人のコンベア処理を映画で見たことがあった。せめてロボット介護くらいにして欲しい。老人輸出も始まりはしないかな。

◆【投稿】
1.2016年参議員選挙に向けた政治団体としての「安保関連法の廃止の会」(仮称)の設立と選挙運動/堀利和
まことにいいアイデアだと思う。こうでもしなくては止まらないと思う。けれど、その他の政策はどうなる? 過去に経験あって、各人の良識に従うといっているが、うまく進むのだろうか。

2.「2島+共同利用」の意味するもの/望月喜市
2島+αであれば明日にでも解決するといわれるが、これでも、そう簡単ではないと思う。安倍安定政権というなら任期中に解決してほしい。プーチン辞めたらまた遠くなろう。

3.国際連合に国連特別報告者の調査報告不採用と再調査を要求する/岡田一郎
その後の新聞で「撤回された」とあったので、ほっとした。国連の脆弱さ、各国利権獲得の場になっているとあった。注目してゆきたい。

◆【沖縄の地鳴り】
1.野上弥生子/仲井富
靖国に参拝しない天皇の本当の気持ちを聞いてみたかった。野上八重子の日記読んでもらったらよかった。追悼の言葉は誰かが書いたものであろう。自分の気持ちを吐露できなかったのではなかろうか。

2.露骨な「アメとムチ」民意をものともしない「沖縄差別」/大山哲
3.雨中の11・14シールズ新宿反辺野古集会へ/仲井富
4.辺野古新基地反対集会&デモの呼びかけ <11月>
5.福島みずほ議員 参院予算委で辺野古土器発見と工事強行で質疑
6.日本自然保護協会 政府による米軍普天間飛行場事業強行に対する抗議
7.沖縄タイムス社説[知事、撤回指示拒否]県と国 法廷闘争へ突入
8.NYタイムズ「日米政府の民主主義が試されている」
普天間飛行場の法廷闘争が始まった。翁長知事が訴えているように、確かに「沖縄差別」だ。しかし、政府も日米合意の中で動かざるを得ないので、そう簡単には引き下がれまい。これを動かすには知事も言っているように「国民」に訴えるしかないと思う。ここを動かし、政府・アメリカを動かすのが筋道だろう。知事もデモに参加して国民に訴えてほしい。文化財保護法や自然保護法に訴えて阻止するのもいい。鳩山元総理が移設先40数か所に当ってだめだったというが、その詳細を不勉強で知らない。何処をどう調べ、どう交渉し、何で諦めたのか、公開してほしい。その経過が納得できれば沖縄県民の気持ちも少しは収まろう。納得できなければ辺野古しかないという政府の抗弁も崩れよう。翁長知事がどのような瑕疵を指摘したのかも知らない。まだまだやることいっぱいあるではないか。とことんやってだめなら独立賛否へ向けての投票だろう。

9.二枚舌の安倍外交/国際法市民研究会
仮にも敵対視することなくアジアは共同歩調をとるべきだ。主要メディアも報道を控えているとはどういうことだろう。政府が抑えているということか。由々しき問題だ。またまたロシア・トルコ問題を持ち出して恐縮だが、日頃からの話し合いがなければ、航空機が撃墜されれば戦争突入もありうるかもしれない。頼むから近隣とうまくやって欲しい。

◆【コラム】
1.海外論潮短評(98)人間が馬と同じ道を辿るのか/初岡昌一郎
馬と比べたところが面白い。また、理解に役立つ。人間の無人化ができない理由が「人間の無限の欲望」という。なるほど納得。その他いろいろ社会科学的に取って代われない政策が上がっていて示唆に富む。人間には知恵があるから規制するなり技術の注入なりである程度のバランスをとってゆくだろうと楽観的に考えたい。

2.宗教・民族から見た同時代世界〜ノーベル平和賞は「アラブの春」の希望をつなぐか/荒木重雄
ノーベル平和賞もらったチュニジアでもこのありさまではなかなかむつかしい。
でも、ある程度成功している原因は、「宗教と世俗との協調、固執する立場を乗り超える努力」ということですね。世界みんな、このような努力をしてほしいな。

3.落穂拾記(46)「信頼」を失う社会状況/羽原清雅
言われるとおり、最近の世の中みんな狂っている。官も民も。最近のインフラもそろそろ寿命来てコンクリートの壁が落ちたとか、柱が倒れたとかやっているが、みんな同じ。「たが」を締めなおす時が来ている。「たが」は仲間内でやっても締まらない。

4.中国単信(27)沈思黙考のすすめ/趙慶春
なかなか鋭い指摘。中国は批判ばかりすると言っているが、逆に日本にはこの点が弱いと思う。河川氾濫時のご指摘の点、十分に反省し今後の対策に結びつくようになっているであろうか。すこぶる怪しい。「二度と繰り返さないために自分に何ができるか」、耳の痛い指摘だ。

5.風と土のカルテ(22)社会的病理をえぐり出す報道の力/色平哲郎
現場第一線で活躍している方々が直面している問題を抉り出す報道は貴重だ。机上の議論では出てこない。すばらしい。国民みんながこの意識で身の回りを見直し、問題を見出したら早急にアクションに結び付けたい。

6.日中の不理解に挑む(21)日本の市民活動はなぜ新しいメディア技術を使おうとしないの?/李やんやん
新しいメディアに全く疎い。使えたら便利なのだろうな。ごめんなさい。

7.大原雄の『流儀』〜あたらしい真珠の首飾りのはなし/大原雄
1週間で纏めたとはすごい。フリーハンドで理想を思いのまま綴ったのではなかろうか。これを素直に読んで解説すれば、当然、「真珠の首飾り」になる。安倍総理の首にかけたい。本当は孫悟空の頭輪を送りたい。

8.槿と桜(15)チゲ鍋?/延恩株
「チゲ」が「鍋」か。知らなかった。よく食べているのは「テンジャンチゲ」あたりだろうか。寒い時には最高だ。

9.酔生夢死〜記号化が始まる/岡田充
「マイナンバー」を導入している主要国はアメリカだけとは驚いた。名前を呼びあう機会も減り、ますます孤独化が進むのを懸念する。腕に番号、アウシュビッツを夢見た。

◆【北から南から】
1.中国・深セン便り『近頃ちょっと便利なもの』/佐藤美和子
困りごとが商売を生み出したのですね。白タクといっても組織的に運用されているようですね。でも、ご自身は不安なので利用していないと聞けば、わたくしも敬遠しますね。

2.ミャンマー通信(33)民主化への熱望が産んだ「地滑り的大勝」/中嶋滋
まずは大勝利、おめでとうと言いたい。でも、まだいろいろ問題があるようですが、スーチーさんは強気の発言。ちょっと心配になってしまった。大丈夫かな。

3.フィリピンから(10)フィリピンで19年ぶりのAPEC、原点に日本の宰相/麻生雍一郎
大平さんが出てきたとは懐かしい。アジアがECのように手を取り合って行けるといいな。

◆【自由へのひろば】
1.日本社会党の衰退から考える現代政治/岡田一郎
衰退要因についてはよく分からないが、小選挙区制が影響したのは確かだと思う。国民の意思がよりよく反映される中選挙区制に変えることに賛成したい。

2.エスペラントとは/川浪日郎
今や国際語になっている英語ではよく意思が伝わらなかったと話している。では、エスペラント語では伝えやすいのか、また、習得しやすいのか。このあたりの説明が欲しい。

◆【「労働映画」のリアル】労働映画のスターたち・邦画編(2)/若木康輔
香川京子、懐かしい名前と思ったら「現在も現役で「東京の日」が10月下旬公開」とあり、びっくり。このところマスコミは原節子ばかりだが、共演した香川京子が頑張っていますと宣伝したら。労働映画鑑賞会もチェックしておきたい。

◆【書評】『過去と向き合い生きる「今日の視角」セレクションII』/林郁
ここに並んだ事件を見れば当時を思い出す。似たようなこと繰り返しているなあ。法の網のくぐり方と言い訳の仕方が進歩しているみたい。反省させられる。

◆【読者日記——マスコミ同時代史】/田中良太
・『アベノミクス第2ステージの政策は「達成不可能に近い目標だ。」というレベルの批判に留まり時代錯誤の思想そのものの批判になっていない。』成程、言われるとおりだ。私は「強い経済、子育て支援、社会保障」と聞いた時にはいいとこ突いていると思った。けれど、「目標値」と「一億総活躍社会」を見てがっくり。私が期待していたのは、「落ちこぼれなし、一億3千万総幸せ社会」。
・本当に「TPP」どうなるんでしょう。初夢!「アメリカ外れて、棚から牡丹餅、日本がリーダーシップ」。
・これも初夢!『世界に誇る科学施設「スーパーカミオカンデ」と「高速増殖炉もんじゅ」、日本からノーベル賞受賞者続々、分野は「被爆除去技術」』。

◆【旅と人と】母と息子のインド・ブータン「コア」な旅(17)/坪野和子
チベットの偉いお方の講演、日本のメディアでどう扱われているのでしょう。私は全然見たことも聞いたこともありません。取り上げてほしいと思います。
チベット人のところにホームステイした経験などは貴重だと思います。その時の見聞などを教えてください。

◆【川柳】/横風人
わたくしに最もしっくりきた句: ケア者を ケアしても足りない 明日のケア


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