【沖縄の地鳴り】

2016年 砂川平和ひろば開き

福島 京子


 2016年1月30日、今日から2016年の「砂川平和ひろば」の活動を開始いたします。昨年は砂川闘争60周年を迎え、「砂川の大地から とどけ平和の声 砂川闘争60周年現地集会」を各方面の多くの皆様のご協力のもと、成功させることができました。あらためて御礼申し上げます。

 2016年の今年は、1956年の激突の砂川闘争、測量中止の勝利から60年目となります。測量中止となり、当時の防衛施設庁が買収した用地との境界が定まらぬまま、60年が経ち、1956年から、時が止まったままの状況が続いています。
 この間、基地跡地、収用地は、主権者を置き去りにして利用され続け、事業仕分けされたはずの官公庁施設が次々と作られ、今また国際法務総合センター(八王子医療刑務所、鑑別所、関東医療少年院、神奈川医療少年院、国連アジア極東犯罪防止研修所、矯正研修所など法務関係施設の移転、および法務省、財務省官舎、計1500戸)の建設、また、成人及び少年を1450名収容、さらに医療的ケアが可能な2000名規模の女子刑務所を計画しており、最終的には3450名の大規模な矯正施設が着々と建設され続けています。

 また、昨年は、横田基地から、立川自衛隊基地へ米軍ヘリが飛来し、日米共同演習の名の下、自衛隊基地は日米共同使用が既成事実化され、自衛隊基地=米軍基地となる現実が見えてきています。そしてまた昨年、立川の第4機動隊は沖縄へ派遣されていました。
 横田基地には、オスプレイの配備が決定し、受け入れ準備が進められ、今年1月22日には、最新鋭ステルス戦闘「F-22Aラプター」8機が着陸しています。この戦闘機は、飛行中に噴射口の向きを変えるなど、機動性も高く、敵の戦力拠点にピンポイントで攻撃を行います。横田基地は、ますます戦地と直結した機能を有した基地として、拡充され続けています。絶対反対で闘い立川基地を撤去した砂川と、拡張を許した横田基地の相違が歴然としています。沖縄と連帯し基地撤去をめざしましょう。
 また、横田基地に隣接する、IHIは防衛省からの巨額の受注を受け、巨大化し、軍需産業の隆盛を物語っています。軍事大国日本が、あらゆるところで歩み始めています。

 2016年、砂川闘争から見えてくる戦後の日本、安保条約、日米地位協をはじめとする日米関係を考え、私たち主権者が主権者として犯されることのない社会の在り方を考えていきたいと思います。今年も「砂川平和ひろば」をよろしくお願い申し上げます。 2016年1月30日

 (砂川平和ひろば主宰)


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