■編集後記  

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◎ 私は滅多にテレビドラマを見ない人間なのですが、最近、テレビ朝日の「黒革の手帖」を最終回まで楽しく見ました。原作は、松本清張の小説で度々ドラマ化されているのですが、今回のドラマ化ではラストが変更されており、ラストの変更の背景には、昨今の女性の社会進出があるように思われます。  

「黒革の手帖」の主人公のような強い女性のパワーが低迷した日本を救う鍵になるのではないかと考える今日この頃です。みなさま、良いお年を。       岡田一郎  

◎ 今月は元フジTV記者中野紀邦氏から最近の「日本世相を斬る」長文の寄稿をいただいた。上下2回の分載になったが、この論稿をベースに今年の世相を回顧する編集部座談会を組んだ。 

◎ 締め切りギリギリに工藤邦彦氏から『尾崎秀実時評集――日中戦争期の東アジア』の書評が届いた。来年は「東アジアサミット」が開かれ『アジア型共同体』の夢に向かって模索が始まろうとしている。その時、それこそ「昭和 史の決定的瞬間」に大きな役割を演じた一人の知識人が60年前の1941年10月15日に検挙される直前まで発表しつづけた東アジア問題についての鋭い時代洞察に触れる今日的意義は深い。  

◎ 海外読者からの反応第1号として在北京の劉徳有氏から『オルタ』8号に載せた講演記録について礼状が届いた。メールマガジンというメデイアは地球上どこにでも簡単に届き、世界からリアルタイムでニュースも入ってくる。『オルタ』も地球村のメデイアとして早く成長し人類の平和に貢献したい。それにはまず、朝鮮半島・中国大陸の隣人たちと友好を深め、アセアンの人々とも結びながら、EUに学びつつAU実現の理想を高く掲げて進みたい。  

◎ 『オルタ』も10号になり、ようやくホームページも立ち上がって、御要望の強かったバックナンバーも読めるようになりホットする。  

◎ 年末にあたり、読者・執筆者皆さんの御協力を心から感謝し、来年の御支援もお願いしたい。                                     加藤宣幸