【読者の声】

文科系の削減

田中 七四郎


 最近の新聞によると文科系を削減し、理科系へシフトする方向性を検討中とのこと。卒業生の即戦力化が狙いのようだが短絡的に過ぎないか。大学は就職養成専門機関ではない。人材の育成には時間が掛かることは文科省が一番良く精通していることではないか。企業従業員の成果主義考課システムの行き過ぎが官僚、政権の中まで蔓延してきているのだろうか。人の教育などの之(大系)は永いスパンで展望していく必要がある。文系理系の区別をやめてリベラル・アーツを再見直しする時期でもあるまいか。時の一政府が決め付ける命題ではなく専門家や国民相互が時間を掛けて議論していく価値がある。

 (北九州市小倉北区在住)


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