■俳句                      富田 昌宏

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 竹皮を脱ぐやもの書き倦みし刻(トキ)

 関八州の風総身に今年竹

 麦秋や目鼻欠けたる石地蔵

 日に二度の往復バスや代田中

 筑波嶺や関八州の青田風

 語り部は卆寿傘寿や沖縄忌

 母の日や鍬持つ母の他(ホカ)知らず

 冷やし酒駄洒落の中にまことあり

 焼酎や過去に触れざる男衆

 梔子(クチナシ)の香の潜みいる鍵の穴

            (俳句結社「渋柿」同人代表)

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