【オルタのこだま】

オルタ141号を読んで

豊間根 龍児


■【オルタの視点】
1.安倍の「独走政治」を許すもの/菱山郁郎
「不甲斐ない野党」「もの言わぬ自民党」「取り込まれたメディア」、良く分析されていますね。教えられました。いずれも本当にしっかりして欲しい。

2.「安保法制」成立後を考える/羽原清雅
言われるように様々なことが考えられる。参議院選までに、どう現況を改善して行けるか。
大きく影響するのは、安倍外交、違憲訴訟の結果、景気対策だと思う。しっかり見て行きたい。

3.安倍総理は「戦後レジーム」を強化するのか/南丘喜八郎
沖縄の人たちの気持ちがしんしんと伝わる。岸信介が、こんなことをしていたとは知らなかった。

4.李登輝発言と植民地主義—「戦後」は果てしなく続く —/岡田充
功績のあった人。橋渡しして欲しかったが、すでにご老人、暖かく見守りたい。

5.AIIBと東アジア共同体/谷口誠
TPP大筋合意と発表された。相互の垣根を低くすることは良いことだと思う。日本の交渉力に不安があるが、言われるように東アジア共同体に向けてAIIBにも参加するべきだと思う。

6.アメリカが薬の特許にこだわる理由/篠原孝
医薬品は8年で大筋合意と出ていた。日本が落としどころを示したことになるのであろうか。今後、国内説得があろう。このまますんなり行くのかな。よく分からない。

■【沖縄の地鳴り】
1.<詩歌> 「島」/山之口獏
檻の中、日常がこれか。

2.理不尽な押しつけ〜辺野古は「唯一の解決策」ではない/大山哲
元米国務長官も「辺野古は唯一ではない」と言っているのに、日本政府が固執しているのは、此処で辺野古をひっこめたら、また、紛糾し、結局、解決しなくなると思っているのだろう。
でも、日本全体でやってみればいいと思う。そこで沖縄の窮状を訴えればいい。大きな力が生まれてくると思う。

3.「世界は見ている」 辺野古問題・海外著名人の声明全文
海外の人が沖縄県民を応援してくれることは有難いことだ。感謝する。此処でアメリカ政府、日本政府にも同じようなことを提言して欲しいとお願いすることは、筋違いなことだろうか。いたずらに隣国との危機感をあおっているように思うのだが。

4.伊江島米軍基地と沖縄のガンジー阿波根昌鴻の非暴力闘争
物凄い島の歴史だ。報道管制で島の人も知らなかったとは驚き。日本復帰後も大して変わらなかったということですね。非暴力闘争、安倍総理にも教えたい。

5.沖縄から見た安倍談話の本質—歴史的事実の隠蔽/国際法市民研究会
沖縄の方の見方は厳しい。恐れ入った。いくつかのキーワード主体に読んでいた。願わくは、将来に向けて安倍総理、緊張緩和への行動を態度で示してほしい。

■【コラム】
1.海外論潮短評(96)世界的に広がる食糧主権の思想と運動/初岡昌一郎
巨大企業による食糧システム独占、一見、効率的で便利に見えるが大きな歪みを生じさせているのですね。マクロで見ないと見えてこないから怖い。多くの産業で起こっていることだろうな。大いに警鐘鳴らしてほしい。

2.宗教・民族から見た同時代世界〜イランと米欧の関係を改めて振り返る/荒木重雄
多くの紛争の陰に大国の思惑があるとは、改めて腹が立つ。責任もって紛争を解決してもらわなくてはならない。こんな大国を頼って安全保障と言っていて良いのだろうか。

3.中国単信(25)どこに向けたらいいのか分からない怒り/趙慶春
趙さんが問題にしている安全については、日本では民間企業の「安全第一」教育が大きかったように思う。だって、事故起こしたら企業は潰れてしまう。写真見て驚いた。日本人の若者に見せたくない。マネするかもしれない。今、日本も何処か狂いだしている。予想外のことが起きている。競争社会、格差社会、暮らしにくさ、が原因か。お互い気を付けましょう。

4.風と土のカルテ(20)安保法案審議下で進む「第一線救護」の強化/色平哲郎
想像を超える戦争の実態が生々しく伝わってくる。こんなところに夫や子供を行かせたくない。
議員さんたちだって同じでしょう。

5.日中の不理解に挑む(19)やっぱりスゴい日本/信力建、棚田由紀子・訳
褒められ過ぎ。観光客を汚いところには案内しない。写真を見ても、みんな疲れているのが分かるでしょう。中国人の爆買いに期待している日本がある。まあ、お互いいいところを見て見習いましょう。

6.大原雄の『流儀』〜映画批評;『ジョン・ラーベ〜南京のシンドラー〜』/大原雄
南京事件の映画化と聞いただけでも見たくない。居た堪れなくなると思う。史実から目を背けるなとおしかりを受けるかな。でも、今は贔屓のチームが出るスポーツの試合も見ない。ハラハラドキドキ、心臓に悪い。朝香宮鳩彦王が係わっていたのか。知らなかったし、都庭園美術館が南京事件と関係があったとは驚き。ゴルフ三昧とは、ちょっとやるせないな。石川達三の変遷も初めて知った。読み直してみたい。

7.槿と桜(13)生年月日修正申告増現象/延恩株
対象圏内に入れば、メリットが大きいから、誰だって申告したくなる。でも、修正申告に何が要るのだろう。病院か、産婆の出生証明かな。そんなもの貰えるのかな。親が居なくなれば何処で生まれたかも定かでないだろう。

8.酔生夢死〜家族/岡田充
いずれの本も読んでいないので、夏休みの宿題はごまかすしかない。そう、今、日本の家族の崩壊は著しい。今の若者、結婚していない者が物凄く多い。世界一長寿国と言っているが、健康年齢は、結構短い。多くは家族に面倒掛けている。長生きもほどほどがいい。で、今、仏教を教わっている。「照見五蘊皆空」ハイ。

■【北から南から】
1.ミャンマー通信(31)歴史的選挙戦がスタート/中嶋滋
2ヵ月の選挙戦、135の少数民族、物凄い立候補者、洪水で3月延期の所もある、こう並べただけでも大変だ。軍人議席が1/3というから、劇的変化は考えられないが、民主的にやって欲しいな。すでに違反行為が出ているようですね。

2.フィリピンから(8)処刑された人たち、遺された言葉/麻生雍一郎
25回も鎮魂慰霊の旅に行かれているとは頭が下がる。先に出たゴルフ三昧とは違うな。祖父の足跡を探してフルベッキ大佐が訪ねて来てくれたのは、本当に嬉しい。このような友好を繋げて行きたいものだ。

■【アメリカ報告】よみがえるオバマ大統領とアメリカの人種差別/武田尚子
何時、オバマの「人種差別についての率直な発言」が出てくるかと思いつつ読んでいったが、遂に出て来なかった。発言したら暗殺されてしまうのであろうか。だから、よく分からないアチカスに語らせたのであろうか。兎も角、根が深い問題のようだ。ボディカメラ強制着用位で、これ以上はオバマの任期中ではどうしようもないのかな。

■【自由へのひろば】被ばく医師・肥田舜太郎が語る福島と広島(2)/山口光男
いやあ、「被曝から60年以上たった今も細胞が放射線を出し続けている。」とは驚きだ。ペトカウ効果も公表されていないという。今、起こっていることでしょう。楢葉町の避難解除を止めるべきではないの。

■【運動資料】
1.SEALDs(シールズ)宣言
2.シールズ/リベラル勢力の結集に向けて
力強い宣言だ。これからはあなたたちの世代だ。しっかり将来を見据えて行動して欲しい。
以前、票の取りまとめ方法の提言をしておいた。検討して欲しい。

■【書評】
1.『史料徹底検証 尖閣領有』村田忠禧・著/笘米地真理
同じ文献に当たっても、どうしても自分たちによいように読んでしまうのだろうな。中国の公文書にもあたる必要がありましょうね。最後の「平和解決のための具体的提言」を読んでみたい。

2.『戦前回帰「大日本病」の再発』山崎雅弘・著/藤生健
変わった視点から書いているようだ。いつか来た道か。読んでみたい。

■【マスコミ批判】8.25NHK包囲行動/永田浩三
検閲時代の復活だな。他の報道機関も、この問題を取り上げない。そこまで締め付けが及んでいるのだな。せめて「大本営発表」の接頭語を付けて欲しい。

■【読者日記——マスコミ同時代史】(21)2015年8〜9月/田中良太
*「日中121年戦争史観」を取り上げなかったのが偏向報道と言われる。だとしたら、どうして取り上げられなかったのだろう。中国を「よいしょ」していることになるのかな。長くやられていたということを訴えたいのかな。よく分からない。その後も触れていないのかな。
*沖縄の独立住民投票問題。独立するまで支持しないというなら、その前に国全体で考えようよ。
*日本政治は何処に行く。安倍政権の今後を見てみたい。

■【旅と人と】母と息子のインド・ブータン「コア」な旅(16)/坪野和子
旅日記のようなつもりで読んでいたが、修行していたんだ。その素地があるからこのような旅が出来るのだ。ある程度納得した。宗教の話も聞きたいな。二人のパンチェン・ラマが居るのか。驚き。ここでオウム真理教が出てくるとは思わなかった。

■【川柳】/横風人
私の気持ちに最もしっくりきた句: 続く猛暑 原発なくても しのぎきり

 (評者は稲城市在住・元団体役員)


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