その人を知る人が生きている限り

木村 寛

(行動の預言者)エリヤはつむじ風に乗って天にのぼった(弟子エリシャとの別れ)。(旧約聖書列王記下2−11)

 加藤宣幸編集長が創りあげられた「オルタ」は風化するジャーナリズムの中で風雪に耐えぬピラミッドになるだろう。私には加藤さんはプラグマチズムのカッコいい運動家に見えた。

 「死者との対話」、これは哲学の主要なテーマになるべきものである。B.ラッセルの『西洋哲学史』冒頭に神学 —> 哲学 <— 科学という図式が出てくるのだが、哲学は No Man’s Land(誰のものでもない土地)と定義されている。死者はその人を知る人が生きている限り、決して死ぬことのない存在であり続ける(ラッセルの本は故西村徹大阪女子大学名誉教授(英文学)からの贈り物です)。

 軽井沢に小島 健司先生(岩波新書、『日本の賃金』の著者(時計のコレクター)を二、三度訪問した折、加藤勘十氏の選挙を手伝った当時のことをお伺いしたことがありました。懐かしそうに話されていました。

 (NPO中途障害者作業所「麦の会」相談役、理学博士)

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